「んー、まあそんな感じですかね?」


「……ふうん。まあいいけど、とりあえずケータイ貸せ」


 中原先輩は私のいるベッドにどかっと腰をおろして、なにやら2つのケータイを操作してる。


 1つは中原先輩の、もうひとつは私のケータイ。


 しばらくカチカチと何かを打ってる音がして、すぐにケータイが返された。


「何したんですか?」


 不思議に思って聞いてみる。


「あ? 俺のアド登録しといたから。つーかお前のアドレス帳、家族と女の名前だけってウケるわ」


 え、何この人。


 勝手にアドレス登録した上に、人のアドレス帳見るとかプライバシーの侵害なんですけどっ!


 おまけにお父さん以外の男の人のアドレス、第1号なんだけど。