「えー、なにそれひどー!」
彼氏にフられたと言うや否や事情を聞かせろと迫ってきたまみは話を聞くなり大げさに叫ぶ。
まあ、ひどいのは認めよう。
まみはその調子を保って続ける。
「だいたいさぁ、その後輩くんもさ勇気を振り絞って決死の告白したわけじゃん?それ、オッケーされたらもう有頂天デショ」
「なのにいざ付き合ってみたらいきなり態度冷たくされたようなもんじゃん」
「逆によく一ヶ月もガマンしてくれたよね~」
全くその通りだ
でも言われっぱなしも悔しいのでちょっと反撃してみる
「でもさ、あれ、浮気だったらしいよ?うちの他に本命のコがいてそのコとは1年くらい付き合ってるみたい」
ちなみにこれも私の情報の疎さを心配した友達からの入れ知恵だ。
「あんたの元彼さぁ…」
と心配というかもう笑いながら告げられた。
「えー⁉なにそれ⁉ひどくない⁉」
またまみは叫ぶ
「てゆーか、愛梨は悔しくないの⁈」
あ、くるな。まみ名物お小言タイム。
「んー、別に?好きでもなんでもなかったし。むしろ私1人にかけててその私が冷たくてすごく落ちこまれるより良かったんじゃない?」
「…っ!」
あ、ヤバイ、なんかスイッチいれちゃったっぽい。
「あんたねぇ…!」
こうなると長い、とてつもなく長い
おまけにキチンと聞いてないともっともっと長くなる。
でもこんな話を朝から真面目に聞いてたらたぶんハゲる、いやホントに。
なので私は脳内ビデオ再生
昨日みたドキュメント番組だからかなりシリアスな顔を作れているだろう。
結局脳内番組が、かなり終盤になってようやく私は解放された。
