「美桜…」


優実と聖夜が心配そうに見つめる中、あたしはずっと泣いていた。


「天翔も…バカだな…」


そんな中、ふと聖夜が呟いた。


「一番大切なやつを泣かせるなんてな…」


聖夜はフゥとため息をつくと、立ち上がった。


「聖夜…?」


「探しに行ってくる」


「え…?」


「ここにいたってしょうがねぇだろ?」


聖夜は真剣な眼差しで優実を見つめた。


「それに、あいつ何するかわかんねぇし…」


聖夜は肩をすくめると、ゆっくりと部屋を出ようとした。


「待って!!」


そんな聖夜を慌てて追いかける優実。