【完】続・姫桜〜君の隣で咲き誇る〜

嘘でしょ…?


あたしの体は小刻みに震え始めた。


「美桜、落ち着け」


天翔に背中を撫でられながら、あたしはもう一度玄関に視線を向けた。


何でいるの…?


「親か?」


天翔の言葉に、黙って頷くあたし。


帰りたくない…。


あの親に天翔を知られたら、確実に幸せが崩れてしまう。


「ねぇ、天翔…―」


『天翔の家に行っていい?』


そう言おうと思った途端、玄関の扉が開く。


その姿を見た瞬間、あたしの体が硬直した。


その人物はあたしを見つけるなり、ヒールの音を響かせて詰め寄ってきた。