何か言おうとしたら鳴るチャイム。 数Ⅱの教科書を出すと、 「古典ですよ、坂枝さん?」 そこには生徒指導の今年から来たらしい鳴美(ナルミ)先生というおばさん。 「すいませーん」 そう言いながら国語の教科書を出した。 「最初の最初から…!」 なにムキになってんの、あの人。 少し笑ってしまうと 「優等生の邪魔だけはしないでくださいよ?」 そう言うと隆裕の方をちらっと見て教卓に戻った。 目をつけられるのは慣れてるけど、さすがのあの人はめんどくさそうだ。