「秋穂、顔見してよ」 ちょっと尖ったその声に手をどかせそうになった。 「やだ」 「秋穂」 「……無理」 「なんでさ」 手をゆっくりと目のたかさまで下げる。 「言ってんじゃん、恥ずかしいって」 「本当に?」 頷くと、「……夕飯の前に、風呂入ろっか」 腕が離れて、部屋を出て行った。