青龍と花嫁の唄


このわらべ唄は、おそらく恋に落ちた青龍と娘の話だと言われている。

唄は途中で終わっている。

…悪しき力の増幅を…

だから、青龍となった者は、その役目を終えるまで恋はしない。
できないのだ、恐ろしくて…。






「それでは、これより、創の青龍継承式を行う」

父が低い声で式の始まりを宣言した。



「創、お前は青龍となり、この世の静寂と平安をもたらす神となることをここに示せ」

「……」

俺は、静かに父の持つ蒼龍を手に取った。