青龍と花嫁の唄


「信じられないって思ったろ?」

「え、あぁ、まぁ…」

こんな怪しい話、信じれるかっての。


「信じろよ」

…え?

「…てか、なんであたしだけ記憶操作出来なかったの?」

「たまにいるんだよ、術にかかりにくいやつ。天界のやつは大抵こういう術とか使えるんだけど、どんなに強い天界人でも、失敗はあるの」


「ふーん…」


要するに、失敗した、と。

「失敗してない」

え?

こいつ、あたしの考え読んでる?

「読んでるよ」

「え?!まじ?!」

「体のどこかに触れて目を見れば、心が読めるよ」


あたしの両手は繋がれたまま。

松倉創の綺麗な茶色の目はあたしを見ている。

「綺麗だなんて、そりゃどうも」


「〜〜〜っ!!!」

手を振りほどいて、松倉創を睨みつけた。

「心読むの禁止!!!」

「じゃあ信じてくれる?ここ住んでいい?」

「いいから、もう心読まないで!!!」

「…やりぃ♪」

…は!!!!


勢いに任せて


やってしまった………。


「あとさ、俺のこと、創って呼べよ」

「え?」





突然の訪問者【職業:四神の青龍様】、松倉創。

彼との生活が幕を開けた。

あたしの高1の夏休みは、もうすぐそこまで来ていた。