青龍と花嫁の唄




……


あたしは部屋の扉を開け、松倉創を部屋に招いた。


その辺にあったクッションを拾って、小さな折りたたみテーブルのそばに置いた。彼がそこに座る。





お互い、何も話さない。


あの笑顔を見たせいか、あたしはなにかわからないけれど、恐怖を感じて、言葉を発することが出来なかった。



「ねぇ、俺に質問とかないの?」

「…あるけど?」

でも、なんか怖いし。

「聞けばいいのに」

「…」

なんだコイツ。



「…あのさ、じゃあ聞くよ?

んであたしの生活に割り込んでんの?」



いろいろ聞きたいことはあったけれど、面倒くさかったのでいっぺんに聞いてみた。

「…割り込んでる?…

…ハハッ!」


「何が面白いの…?」

「いや、なんかもっと困惑した感じで聞いてくるかと思ってさぁ」

ククク、と笑った松倉創。

「薫子、面白いね」

笑顔を見せた松倉創。
なんとなく、さっきとは違う笑顔だと思った。