「…速い?」 「え?」 「歩くスピード」 「あ、大丈夫だよ?」 「…ならよかった」 気にかけてくれたんだ…… 「杉宮くん、いつもこの時間に学校来るの?」 「うん。ちょうど間に合う時間だから」 「へぇ……」 ギリギリまで寝てるのかな…… 「おーい、麻央ー」 杉宮くんも私も、その声に振り返る。