「俺よりアイツがいいのか?」




昨日、手を繋いで帰ってきたとは言ってたけど…



他のやつと比較されるのは、ムカつく。




「そんなこと言ってないじゃん!
冷え性だとか、奏多が意地悪言うからでしょ!?」



「はあ?だって事実だろ?
ほら、手ぇ出してみろよ」



「ん」




スッと出された、穂香の手に、



自分の手をそっと重ねた。




「奏多の手…温かいね」



「だからお前が冷たいんだって。
……俺の体温、分けてやるから、
ちゃんと握ってろよ?」



「……っ!う、ん…っ//」