手を洗ってから、少し髪をいじる。 ……あ、 ゴミ付いてる。 いつから付いてたんだろ、奏多に気付かれてたら恥ずかしい…。 手でゴミを取ってると、鏡に写り込む私の手。 その手の、奏多がくれたリングに目がいく。 ……私は、これを誰かにあげたりしないよ。 たとえ舞さんに、相応しくないと言われても。 他のどの女の子に言われても、絶対に譲る気なんかないんだから。 奏多は……私のもの、だもん…。