私が言い終わる前に、
誰かの声に遮られた。
……あ…
この、声…
「あ、舞ちゃん」
「偶然だね!」
私たちより少し前に並んでいる、舞さんの声…
……なんで、
こんなところで、会うんだろう…。
「ちょっと並んでて?
奏多くんのところ行ってくる!」
すると舞さんは一緒にいた友達にそう告げて、
列を抜け、私たちのところに走ってきた。
「あ、」
そして今私に気付いて、繋がれた手を見ていた。
「……幼なじみなのに、仲良いんだね?」
「は?」
「だって穂香さん、
奏多くんのこと好きじゃないんでしょ?」
「……っ!」
『好きじゃ…ないです』
確かに私は、この人にそう言ってしまった。



