でも、穂香がヤキモチ妬いてくれてるってだけで、
幸せだって感じてるなんて、相当ハードル低いな、俺。
「お前も、廣瀬に気を持たせるようなことすんなよ?」
「大和は今、相談とか乗ってくれてるから大丈夫だよ。
奏多とのこと、応援してくれてるんだ!
今はね、なんか、お兄ちゃんみたいかも」
「へぇ。いいやつになったわけだ。
まぁ俺の方は、女子とはあんまり関わりねーから大丈夫だけど」
「……奏多は、
逆に心配かも」
「なんで?」
「だって…
いろんな女の子が奏多のこと好きそう…
球技大会の時だって、
めちゃめちゃ声援もらってたし」
そんなとこも気にしてんの?
「そんなこと言ったらキリないじゃん」
「でも…」
「俺は、
球技大会の時、誰よりも穂香を優先しただろ?
それで、わかってよ、俺の気持ち。」
他の誰でもなく、
穂香が一番だって。



