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「え……
ち、近くないですか…?」
「今から密着します。
だからこれが近いことはありません」
「で、でもですね……」
「うだうだ言ってねーで、
ほら」
あれから二人でベッドに入って、
近い近い!!とドキドキしてた私をよそに、
奏多はグイッと私の腕を引っ張って。
ぐんっと奏多に近付いた。
「……や、やっぱり近いよ…!」
「ん?こんなもんじゃね?」
「だ、だって奏多…
こんなんじゃ…」
「ん?」
「……ドキドキして、眠れないよ…」
私の気も知らないで!!
「いいじゃん、
ドキドキしてくれてるなんて、嬉しいしさ」
そう言って、
奏多の手が、私の頭を優しく撫でた。



