「お、」
「?」
「幼なじみ……です…」
「……ぷっ…
あは、あははっ!」
『幼なじみ』、なんて言ってみれば、
舞さんは盛大に笑いだした。
「そっか、穂香さんは
奏多くんのこと、幼なじみだと思ってるんだね」
「………」
「好きじゃないんですか?」
「えっ…」
好きじゃない、なんて、
ありえない。
大好きなの。大好きなんだよ。
だからこそ、
この人に言うのが、つらい。
「好きじゃ…ないです」
「じゃあ、奏多くんもらっていいですか?
ていうか、
奏多くんは、あたしがもらいます」
─────……え…?
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─────……