「……ダメだ、やっぱり…俺」
「あーっ!電車来ちゃった!!
切符買わなきゃ!!」
「えっ、あ、俺らも行かなきゃ!」
一人で先に走ってしまった私を追いかけて来るように、
加藤くんたちが走ってきた。
私は急いで切符を買い、
改札を通り抜けて、三人で電車に乗り込んだ。
「間に合って良かったぁ…」
「危なかった…」
う゛……
こっち行きの電車乗ったことないから知らなかったけど…
す、すごい、人、多いんだな…;
お、押し潰されちゃいそう…
「……いたっ」
足踏まれた!
───ガタン!
「ひゃあっ!!」
電車がカーブに入ったのと同時に、私の体は扉に打ち付けられた。