《奏多SIDE》
あー…どうしよう。
「奏多、悩み事?」
教室の自分の席で頭を抱えていると、
真琴が隣に座ってきた。
「今週の日曜日、実は穂香の誕生日なんだ」
「え!!?」
ついこの間までケンカしてたから、
すっかり頭から消えてたけど…
「誕生日プレゼント買ってねーんだよ…」
「それはマズイな」
「……だよな」
俺としたことが…
穂香の誕生日を忘れるなんてありえねぇ!!
「何あげればいいのかもわかんねーし…ああぁぁぁ…」
「こういうときに女慣れしてないと困るんだよな」
「うっせ……」
そんなとっかえひっかえ出来るような男じゃねーんだよ、俺は。



