ダイプロッ!



福寿魂神社―。


それは、藍子の住む町にある、一風変わった新しい神社の名である。八年前に近所の空き地に建立したその神社には、不思議な噂があった。




他人の命を助けたいと願えば、自らの命と犠牲に助けることができる。



勿論、根も葉もない噂で、誰も信じていない。それは藍子も同じだった。

しかし、四年前のことである。

持病の心臓病で倒れて入院した千鶴が、医者から見放されたのだ。
もって一、二年。数年も生きてられたら奇跡だ、と。
それを聞かされた藍子は、無意識の内に福寿魂神社に向かっていた。根拠のない噂でも、幼い藍子にとっては千鶴を助けられる唯一の手段だったのかもしれない。


そして、福寿魂神社にいた人物は。



藍子は記憶を探る。

「確か……黒髪で、目が赤くて…………」





『お前は、時期が来たら死神になる。それでもいいのか?』


耳の奥で、少年の声が甦る。




「…………名前は、アンク」