空が見える。 詠の手だろうか。 真っ白な手が俺に向かって伸びている。 ただ 俺はその手を握ることはできない。 あまりに綺麗で この血まみれの手で その手を汚したくない気がした。 いや 本当は もうその手を掴む力さえ 残っていないだけなのだが・・・。