暗すぎて前が見えないが ところどころ かすかな光があって なんとか進むことができた。 「詠 大丈夫か?」 「ええ。少し暗くて 怖いけれど平気よ。 それより 今はちょうど 私がいた部屋を出て セリアのいた廊下の上あたりに いると思うわ。」 「なるほど。 となると 出口はどこから行くのが 早いと思う?」 「確かこの先は 出口としていくつかあったと思う。 もともと風の通り道のために 設置された管なの。 だから出口は北広間の 噴水横か西広間の足元。 東広間の煙突。」