あの花が咲く前に④






「お前等 本当にめんどくさいよな。」


俺がやっとの思いで

口を開いた。


「なんだ!?

 誰だ貴様。

 詠 誰か中にいるのか?

 入れたのか?」


詠は驚いた表情を隠せないで

俺を見る。


「俺は怪盗K

 詠お嬢様は頂いた。

 彼女はお前といるより

 幸せなところがあるはずなんだ。

 お前たちが どんな関係で結ばれたのか

 俺にはさっぱりわからない。

 しかし。

 ただ1つ言えることがある。

 それは 詠は今

 幸せじゃないということだ。

 ・・・俺は 詠の幸せを望む。

 悪いがセリア。詠はお前なんぞには

 譲らない。」