・・・コンコン。 静かにノックの音が鳴り響く。 「詠?起きたのかい?」 セリアの声だ。 「えっ、ええ。」 「どうした?体調でも悪いのかい? 今日は一緒に花畑に行こう。」 「いいえ。結構よ。 花は好きじゃないの。」 「なんでだい? お母さんの記憶なのに。」 「あなたのせいで嫌いになったのよ。 もう放っておいてちょうだい。」