ここが、お客の死角になっていて良かったと思う。 こんな真っ赤な顔を誰かに見られたら、恥ずかしくて死んでしまうかもしれない。 あたしは、教室の隅に座り込む。 亮太とのキスは、すごく驚いた。 いきなりだったから、当たり前と言えば当たり前なんだけど。 掠めるようなキスは、どこまでも甘かった。 柔らかくって、優しくって。 でも、男の子らしさを感じさせた。 亮太は、初キスではないのだろうか。 あたしは、初めてなんだが。