――優しく髪を撫でられる感触に、ふと目が覚める。 「起きたか?」 「ん……慎、也?」 ちゅ、と額にキスされて、心が温まる。 好きな人の腕の中でまどろむ、甘い時間。 気持ちいい……。 「なぁ、汐莉…」 「うん?」 慎也はあたしの髪を撫でながら話す。 「さっき…すげぇ挙動不審だったが……何かあったのか?」 「えっ……」 あたしはその一言で思い出した。 あの、クローゼットの中に隠したモノを……。