「はい。」 「…そう。私は、里桜に彼氏がいないと思ってたから、安心したわ。矢神くんみたいな人なら私は何も言わないわ」 お母さんは胸をなでおろしながら言った。 ……お父さんは? 「いつからだ?」 「去年の夏」 「そうか、いいんじゃないか」 そう言っていた、お父さんが少し嬉しそうな顔をしていた気がして、安心した。 「二階行くね」 侑聖の手をひいて、リビングからでた。