トイレに行くと言って、2人で部屋をでた。
「…バイトここだったんだね」
「そうみたい…」
裕が少し気まずげに、でも真剣な顔で言ってきた。
心配してくれているのかな。
あたしはいつも気にしてない素振りをしているけど、ばれてるのかもしれないね。
でも、報われないのに心配をかけるわけにはいけないから。
「気にすることないよ。たまたまバイトしてたってだけだしっ」
「でも…、まだ好きなんでしょ?」
「もう好きじゃないって、さっ部屋戻ろ」
やっぱりばれてるよね。
小さい頃から一緒にいるから、隠してもすぐにばれちゃうや……。
「そっか。うん、戻ろ」
ふに落ちない感じでそう言った。



