「確かに今回は、事前準備もなかった上に警備も手薄でした。ですが、今回はそうはいきませんよ。

5組内でローテーションを組み、常に二人及び二人の周囲に怪しい人物がいないか確認します。5組内の人間が犯人だった場合や責任問題を確認するために、タイムスケジュールも決めてあります。

それに、先ほど貴方達も犯人を捕まえるために協力すると言ったでしょう?俺たちも当然二人を守ります。いいですね?」


「は、はい……」



アレン君の説明にたじたじになるシェイド君。


それにしても――委員長よ、いつの間にローテーションなんか組んでたんだよ。行動早すぎるだろ!



「……っていうか。リタ、いいの?」


「え、なにが?」


「だってさ、今の話を聞く限り一人の時間とかないワケよ?

私は普段からクリュウといるし、監視状態とかも慣れてるから平気だけどさ」


「あ、その事だったら全然大丈夫だよ!

むしろ、クラスの皆やヒース君達に迷惑をかけて申し訳ない気持ちだよ……」


「……それより僕は、監視されるのに慣れてるっていうセリナちゃんに驚きなんだけど」


「……細かいこと気にしたら負けだよ!」



私はそう言うと、怪訝そうな表情をするユウリ君に親指を突き出してみせた。


……その時、ずっと黙っていたサクヤ先輩が挙手をした。