「おい薫、家どこだ…」
「いいです、一人で帰れます!」
「強がるな酔っ払い、何処だ家」
「じゃあ、タクシー捕まえますよ!」

千佳花に家バレたら
なんかやばい気がする…

「素直になれ、上司命令だ。
職失いたいのか?」
「ぐっ…わかりましたよ!」
「いい子だ」
「あの、そこの坂上に上がって下さい…」
「俺の家と近いんだな…」




ーーーーーーーー…




「んで、偶然にも俺ん家の隣ですか」
「最悪だ…」
「部屋まで行こうか???」
「結構です!」

引っ越そうかな…
どうしてこの人と隣同士なんだ…
ああ…ほんとにツいてない…
なんでこの人と
俺は常に近い所にいるんだ!?

「薫、ちょっとこい」
「なんですか!?ちょっ…おわ!」

靴を脱ぎ捨て
腕を引かれるままに
リビングと部屋を抜け
着いたのは千佳花の寝室…