「皆様、本日は××航空をご利用くださいまして、有難うございました。」

アナウンスが続き、
俺はやっと日本に帰ってきた。

「んー!荷物荷物!あった!」
トランクを押して、
電車に乗り込もうとしたその時

ドンッ!

「おわっ!!!」
「危ない!」

駅のホームに
子供が落ちたのを見てしまった。

「きゃあああ!琥珀!!!!!」
「下がって!
電車が来るまでまだ時間があります!
俺が助けに行くので、
お母さんはここにいてください!」

「えっ!!」

俺は子供を追ってホームに降りた。

「ママァ!」

泣いてる子供は線路の真ん中で泣いていて、俺はその子の手を引いた。

「大丈夫!落ち着いて…
俺についてきて!」
「うん…!」

琥珀と呼ばれた男の子と俺は
ホームの真下に隠れた。

間も無く電車がきて、
取りすぎた後、琥珀君を親に返した。

「有難うございます!
有難うございます!」

母親は俺に何度もお辞儀をした。