少し考えるそぶりを見せてそう言った彼。



「…キス、ですか」



「うん」



「いやって…言ったら?」



「殺す…かもね」



「し、します」



彼が微笑んで顔を私の方に向けた。



「ほら、早く…して?」



無防備に待っている彼を、見つめる。
…お風呂のため、自分の命のため。


そう自分に言い聞かせながら。



彼の唇に自分の唇を重ねた。