「最近 春菜ちゃん家の方に来ないから 母さん達が会いたがっててさぁ・・・
輝樹に電話すんだけど
あいつ、俺からの電話なかなかとらないし。
まぁ、春菜ちゃんに電話すればすむ話なんだけど、俺も 母さん達と同様会いたかったし・・・
つー事で、輝樹がいない間に 会いにきてみた」

会いにきてみたって・・・
相変わらず
輝樹と同じ顔だけど
性格は全然違うなぁ・・・と
改めて実感・・・


「コーヒーでいい??」

「あ、うん。
ありがと。
ところで どう?」

「へ!?ど、どうって?」

「輝樹と」

「輝樹と?」

「うまくいってる?」


さすが・・・正樹くん・・・
変なとこで
勘が鋭い・・・。

「うまくいってるよ」


・・・・・・

や、やばい。沈黙が・・・


「何かあった?」

「何もないってば~」

「だって、春菜ちゃん
ウソついてるでしょ?」

「ウソ!?」

「髪の毛 指でクルクルしてるじゃん?」

そういえば・・・
昔 指摘された事があったのに・・・

・・・・だめだ。

ただでさえ
嘘をつく事が苦手なのに
相手が正樹くんともなると
突き通せるはずもない。