ナンパ男との恋〜総集編〜

2年ぶりに来る
おばあちゃんの家は
何も変わってない。

玄関に入ると
お線香の匂いがして
小さな部屋には
コタツがある。

1人で この家に住んでると思うと
何とも言えない気持ちになってしまった。

「おばあちゃん
寂しくないのかな・・」

「そうねぇ・・・・
お母さんのお兄ちゃんが
一緒に住もうって言ってるみたいなんだけど・・・
大丈夫だからって
断ってるみたい・・・
きっと、おじいちゃんとの思い出の家から離れたくないのね・・」

おじいちゃんが亡くなって
もう10年ぐらいか・・・

ずっと、そんなふうに
大事に思ってるって
すごい事なんだと思う・・・

昔は おばあちゃんの家に泊まると
トイレに行くにも
連れて行ってもらわないと
怖かったっけ・・・

今では
何だか おばあちゃんの家のこの雰囲気が怖いどころか
懐かしくて落ち着くって事は
私も 少しは成長したんだろうか・・・

「明日は おばあちゃん迎えに行って、
お買い物に行って・・・
あさっては お母さん 行く所があるから
おばあちゃんの相手してあげてね。」

お母さんの中では
計画を立ててるらしく
忙しそうだ・・・

携帯の事なんて
とても言い出せそうな感じじゃない・・・