「なぁ、春菜」
退院2日前、
仕事帰りに
病院に寄ってくれた輝樹が
真剣に悩んだ様子で
私の名を呼んだ。
「どうしたの?」
「俺さ・・・・」
ドキドキしてきた・・・
浮気したとか
そんなのじゃないよね・・・
何だか 聞くのが怖くなる。
「あいつらの名前
考えてんだけど・・・」
あいつら?とは・・・
もしかして、
「子供の名前考えてくれてたの?」
「あぁ。俺がつけていいのか?」
そんなの・・・・
「いいに決まってるじゃん。
っていうか 輝樹がつけないと
名前ないままなんだよ?」
「そうか・・・・」
そう言いながら
少しだけ照れてる表情を見ると
胸の奥が キューっとなって
抱きしめたくなるほどだ。