「じゃあ真麻行くから」

「お〜」

「お姉ちゃんも早く用意しなよ?もう8時10分なんだからね。遅刻するよ?」

「お〜」

「はぁ…聞いてるの?真麻知らないから。バイバイ」

「お〜。じゃ〜ね〜」




ひらひらと手を振りながら出て行く真麻。扉が閉まる音を耳に入れるながらも、目線は鏡に釘付け。


ピンクの口紅を塗れば、ぷるんッとした艶っぽい唇が完成した。