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―――――真麻〜?
櫻(サクラ)ちゃん来たわよ〜!?




「はぁい」




昨日の出来事を思い出していると1階にいる母親の声が聞こえてきた。その呼び掛けは私にではなく真麻にだけど。


真麻は私の化粧ポーチを弄っていたらしく、化粧品をジャラジャラとポーチに戻していく。




「櫻?だれ?」




聞き覚えのない名前に、もう必要ないコテのコンセントを引き抜きながら、真麻に聞いた。