坂を下るせいで自転車のスピードが早くなり風が増す。


そのせいでスカートがぴらぴら舞い、捲り上がりそうになった。


ミニスカートから露出された脚がふとした風の悪戯のせいで、更に露出される。







―――そしたら急に、スカートの舞いが止んだ。


ふと気付く。


自転車のスピード落ちてること。


湊が気遣ってくれた?



いやいや…まさか、ね。


有り得ない。


そう勝手に決めつけた。


本当に、有り得ないと思ったから。この意地悪で性悪な男が、私に気を使うなんて“有り得ない”