ポーッと、ただ見惚れてしまう。 そして男は私を見定めるように目を動かした後――――言ったのだ。 『不細工』 空気が、凍った。 八重と太陽が固まるのが分かった。 そして私も固まった。 生まれてこの方17年。『不細工』なんて一度も言われたことがなく華よ蝶よと、ちやほや状態。 怒りよりもただ、呆然と立ち尽くす。 椅子に座る男は、嫌みったらしく笑うだけ。凍り付く空気と私達を、気にも止めない。