「何で知ってんの?」 「お母さんから聞いた。家まで送ってもらったんでしょ?湊って人に」 「…」 湊(ミナト) あの茶髪少年に連れていかれた場所に居た黒髪の男。茶髪少年とは違う系統の美形だった。 切れ長の瞳にスッと高い鼻。形の良い唇に、綺麗な黒髪。不覚ながらも見惚れてしまった。 ―――――だが、しかし。 あの男は、出逢ってものの数分で私のブラックリストにインプットされた。