「やっぱりお姉ちゃんストレートも似合うけど巻き髪はもっと似合うね」 「当たり前。私に似合わないものなんてないから」 「……」 「なに?」 「…なんでお姉ちゃんって、こうもナルシスト入ってんの?高飛車だし」 「ナルシスト?ハッ。事実を言ったまでだよ」 嘲笑う私に真麻はまた、あの目をする。怪しいと言うか、訝しげな眼差し。 だってそうでしょ?私に似合わないものなんてない。それが事実上確かなもの。 そう悪態をつくも手は休めない。コテの温度に気を付けながら、手を回していく。