なんとも傍迷惑な父親だ。 自然とかどうでもいいし。 「きっと愛莉紗も次第に此所が気に入るさ。焦らなくても大丈夫だ。地道に慣れていけば良い」 「…慣れ合いとか要らないし」 「まあそう言うな。愛莉紗も俺と母さんみたいに運命の出逢いをするかもしれないぞ?ははははは!」 「……」 お父さんは高笑いしながら階段を下りて行った。その年で惚けとかマジで要らないんだけど。 (――‥カンカンカンカン 私は階段を再び歩き出す。そしてさっきのお父さんの言葉が可笑しくて嘲笑ってしまった。