「愛莉紗、ここは良いところだぞ?」 父親と鉢合わせしてしまい気まずい雰囲気になったため、金色の髪をくるくる弄る。 そうしていたら突然。 父親の方から話し掛けてきた。 「例え良いところでも不便過ぎる。私には無理」 「俺は昔ここで青春時代を過ごしたんだぞ?母さんと出逢って上京したがな!」 この自然豊かで長閑な町はお父さんの地元らしい。 そして娘達にも、この町の良さを知って貰いたい!と長年勤めていた会社を辞めてまで、引っ越しを決意したらしい。