ぶおおおおおおおん。 車のエンジン音とBGMに流れるjazz。 愛莉紗は今、自分が置かれている状況が全く把握出来ていなかった。真麻と後部座席に乗りながら、瞳をぱちくりさせるだけ。 あまり意識がハッキリしない。 眉根を寄せると、思考錯誤を繰り返した。