「あ〜あ。顔を赤らめちゃってるよお。先生ってば愛莉紗に堕ちたんじゃな〜い?」

「まだまだ此からだよ」

「菜穂怖ーい。愛莉紗が怖ーい」

「棒読みだし」

「あはは!でも愛莉紗、日高先生に今ので顔覚えられたね?」

「そうじゃなきゃ困る」




まだ今は種蒔きの時期。
まだ動きはしない。
じわじわ、じわじわ。
糸を張り巡らしていく。
―――――――再度艶っぽく唇を舐める私に菜穂は悪戯っぽい笑みを浮かべた。




「とんだ悪女だねえ」

「止めないの?」

「どおしてえ?菜穂が愛莉紗を止める理由とかないし〜。愛莉紗がたあ君に手出すならボコるけどお〜」

「バァカ。誰が出すか」

「冗談だってえ〜」




そう言い笑った菜穂だけど私が本当に『たあ君』に手を出せばボコると思った。


それは私限定ではじゃなくこの世の女が全対象。