廉夜くんがプリントを指差す。 え……そうなの? でも廉夜くんって私より日本史の成績悪いはずだよね? こんな当て字みたいなのがそんな読み方なの? 「その顔信用してないでしょー俺のこと!もう!ハルー、ハール!」 廉夜くんが大きな声で叫ぶと、違う席で友達と話していた種梨くんがこっちに歩いてくる。 「そんな大声で呼ばなくても聞こえてるよ……なに?」 「おバカな瀬野ちゃんにこれの正しい読み方を教えてあげたまえ」