「私、なにも言ってないのに」



「あ、ほ、ほんとだ……俺、かっこ悪いよな、ははっ……」



何だか、彼といて、彼を知るほど親近感が増す。

1、2年の頃はもっと、雲の上の存在みたいに思っていたような気がする。


彼の優しさは私にだけ向けられてるわけじゃないってことはわかってるけど



今は、今だけは。



私にだけ向けられてるって自惚れてもいいかな。