「何?どうかした?」 「ううん、なんでもないの。光希ちゃん、お花はまた今度でもいいかな?」 今は勉強しなくちゃだし。 光希ちゃんの悲しそうな顔に、心が痛むけれど。 それに……彼とこうして勉強できるのもあと少しだから。 「わかった……ぜったいだよ?」 「うん、約束ね」 「指切りしてくれる?」 「うん、いいよ」 光希ちゃんの小指と私の小指を絡める。 あぁ、懐かしいなぁ。