嬉しいけど、私はまだ受験が終わっていないからデートとかそれらしいことはひとつもできていない。



付き合う前と変わったことと言えば彼が私のことを名前で呼んでくれるようになったことくらい。



文化祭を終えた数日後に彼はK大を受験し、見事合格した。



その時すごく嬉しくて、1日だけ勉強抜きでふたりでお祝いパーティーしたぐらいかな。






「ことちゃん、あーそぼー」


「えっ、光希!?今日は日曜参観の日じゃ……」


「こんにちは、光希ちゃん」


驚く彼をよそに、私は光希ちゃんの頭を撫でる。