「俺が舞台に立った時もみんな笑いが止まらなかったみたいで……その時にさ、片方の頬にエクボのある君を見つけたんだ」
「……私のこと、入学する前から知ってたってこと?」
彼に私エクボの話なんてした覚えもないし。
やっぱりどこかで会って……
「……その様子じゃ、俺のこと覚えてない?」
質問に質問を返されてしまった。
私は首を縦に動かす。
「俺と君は、幼稚園が一緒だったんだ。まぁ俺は小学校に上がる前に引っ越しちゃったんだけど」
「ちょっと待って!じ、じゃあ種梨くんがあの時の……意地悪な男の子なの!?」
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