「しかも、バカみたいに優しいんです。それで自分の気持ちにはすごく疎いバカなんです」 ……素敵な人って言った割にバカを連呼しすぎじゃない? 「瀬野先輩なんてその人の足元にも及びませんよ。諦めた方がいいんじゃないですか? 遥希先輩が好きなのはその人なんですから」 「鈴音ちゃん……」 「な、なんです?文句は聞きませんよ?」 私はそっとハンカチを差し出す。 「泣かないで?それに、辛い時に無理して強がらなくていいよ」